スタートは省エネで走る

2019.05.19 (日)


「スタートの反応が良い」「スタートの出だしだけ良い」、このように最初だけ良くても、途中で失速してしまうような走り方をするパターンもあります。
後半の走りもあまり減速せずに走れるテクニック、後半につながるスタートがポイントになります。

 
 

理想のスタートダッシュは、スムーズにスピード(加速)を上げていくことです。
10mや20mでエネルギーを使い果たすような走り方でなく、30m・40mとトップスピードにスムーズに到達するような走り方を目指すのです。

 
 

スタートの飛び出しは、大きい筋肉を主に使う意識を持つと良いでしょう。
実際に走る時は、意識しながら走ることは難しいので、頭の隅にでも置いてください。
股関節周辺やお尻の筋肉、体幹部分に近い筋肉を使って走ります。

 
 

「静止状態から勢いよくスタートをする」、この動作が実はすごくエネルギーを使います。
そして大きなパワーを必要とします。その大きなパワーをうまく使えるのが、体幹部分に近い部分、脚で言うと股関節周辺やお尻(大臀筋)の筋肉です。
これらの筋肉を使ってスムーズにスピード(加速)を上げながら走ることが、省エネにつながります。

 
 

一方で、膝周辺の太もも(大腿四頭筋)やふくらはぎの筋肉で走ると、大きな力を発揮できずに無駄なエネルギーを使って走ることになります。かえって効率の悪い走りになります。

 
 

省エネ(力発揮が強い)→体幹部分に近い(股関節周辺・お尻(大臀筋)の筋肉)
浪費(力発揮が弱い)→体幹部分から遠い(膝周辺の太もも(大腿四頭筋)・ふくらはぎ)

 
 

トップスプリンターや、いわゆる足が速い部類に入る人たちは、体幹部分の筋肉を中心にして走っているから速いのです(他にも速く走れる要素はある)。
そして、重要なのは、意識しなくても自然に体幹部分に近い筋肉を使って走れることが大事なのです。

 
 

もう一度言いますが、肩甲骨・骨盤周辺の体幹部分の柔軟性や機能がスムーズに動くことと、その体幹部分の近い大きな筋肉を使って走れることが大事です。
そのためには、走る前の「動き作り」言い換えると「スプリントドリル」、もっと言うと、その前の体幹部分の柔軟性と機能性を上げることが重要です。

 
 

また、専門的な話しになってしまいました。
もしあなたが、陸上競技の未経験者であれば、このコラムを読んで難しいと感じたかもしれません。
「なんとなくわかった気がする」そんな感じでどんどん読み続けていくことが大事です。
何度か振り返ると、以前分からなかったところの理解が深まることもあります。

 
 

また、わからない部分などお気軽にご連絡して頂けると嬉しいです。
少しずつ「短距離の走り方のコツ」を知っていくことが大切です。

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